・前回
Macbook Pro 16インチモデルを買いました!
https://www.maikeruexe.jp/entry/2019/11/22/020912
関連記事
Surface Proでゲーム実況するために買ったもの
https://www.maikeruexe.jp/entry/2019/01/20/225414
ということで、Macbook Proを買ったので、それでゲーム配信をやってみました。
一般に「Macはゲーム配信は向かない」と言われていたり、ゲーム配信のためのMac選びの情報が少なかったりもするので、この記事では「Macbook Pro16インチではこの設定で配信できたよ! けど設定はwindowsより大変だったよ!」ということをお伝えできればと思います。
なぜMacはゲーム配信に向かないのか
色々言われていますが、私はこの3つが大きいと感じています。
・Macが基本的に排熱性能が弱めである
・設定がめんどくさい(トラブルが発生しやすい)
・そもそもPCゲームがMacに対応してなかったりする(PCゲームの場合)
ちなみに私がそれでもMacでゲーム配信をやろうとしたのは、iOSアプリ開発のためにはMacを使わなければならないので、どうせなら同じPCでゲーム配信もできるようにしたかった、というのが理由です。
買ったもの
Macbook Proでゲーム配信をするために買ったもの。前記事と被るものもありますが大事なことは2度ということで。
キャプチャーボード
キャプチャーボードに種類はいくつかあれど、Mac対応のものとなると種類が限られてきます。
その中でもよくオススメされていたElgatoを購入。
※私がElgato Game Capture HD60 Sを購入した直後に、Elgato Game Capture HD60 S+ なる新型(右側)が発売していました。しまった…。結局その後S+を買い直しました。
この新型の方が性能が良かったり、後述する「トラブル1:OBSがキャプチャーデバイスを認識しない」を回避することができ、結果的にPC負荷を抑えることができそうなので、予算に余裕のある方はこの新型の方が良いかと思います。
変換コネクタ
機器によっては電力供給の関係で(?)ハブが使えないものもあり、その場合はこのコネクタを使うことになります。例えば上のキャプチャーボードはハブを介して接続することはできません。
色んな機器をMacbook Proに接続するため、Macbook Proを使うのであればゲーム配信するしないに関わらずあると便利な気がします。
排熱スタンド
本体が浮くことで排熱性能が高まり、タイピングもしやすくなり、かつ邪魔にもならずかなりオススメです。
type-C to type-C ケーブル
上のキャプチャーボードとMacを接続するために購入(キャプチャーボードにはtype-C to type-Aのケーブルが付いてきます。それに変換コネクタをくっつける手もあったのですが、type-C type-Cケーブルの方が確実だろうということで購入。)
type-C to type-Cケーブルなら何でも良い訳ではなく(充電専用のものではダメで)、データ転送が可能なケーブルを選ぶ必要があります。
いざ設定・トラブルシューティング
OBS Studioを使った配信環境を作っていきます。設定手順の全てを書く訳ではなく基本的には私がつまずいた箇所とその解決法のみ書いていくので、設定にあたっては他のサイトを参照し、何かトラブルがあったときに本記事を参照していただく、という利用法でお願いします!
トラブルシューティングでよく参考になるのはこちら。
https://ch.nicovideo.jp/kenta0644/blomaga/ar537095
トラブル1:OBSがキャプチャーデバイスを認識しない
解決法はこれ。英語だけど頑張って読む。
https://help.elgato.com/hc/en-us/articles/360031363132-OBS-Link-Setup
どうやらこのキャプチャーボードElgato Game Capture HD60 SはOBSに直接は認識されないようで、OBS-Linkというソフトウェアを挟む必要があるようでした。
このトラブルは、どうやらElgato Game Capture HD60 S+(https://amzn.to/2stXR7D)であれば回避できるようです。動かすソフトウェアが1つ減るということはその分PCのタスクに余裕ができるので、PCの負荷を軽減することができそうです。
トラブル2:OBSにてソース→テキスト でテキスト入力時に日本語が文字化けする
探しにくいのですがちゃんと探すと日本語フォントへの絞り込みができました。
フォントを選択→左下のWriting SystemのAnyをJapaneseにすると日本語フォントで絞り込めます。これで日本語も文字化けせず表示できました。
トラブル3:OBSにて、マイク音やデスクトップ音が入らない
キャプチャーボードを通じてゲーム音は取り込めているのだけど、マイク入力の音が一生反応しない。OBSにマイク入力の権限はしっかり与えている。なぜだ…。
1日後:これだ!!!
https://entotsu44.hatenablog.com/entry/2019/10/24/063000
完全にOSのせいでした。酷すぎ〜!
ということで本記事執筆時点ではMac OSとOBSの相性が悪いようで、マイク音などを取り込むには、OBSをアイコンダブルクリックで起動するのではなく、「ターミナル 」で以下のコマンドを打ってOBSを起動する必要があるとのこと。
open /Applications/OBS.app/Contents/MacOS/OBS --args -picture
毎回ターミナル 開くのもあれなので、早くトラブル解消されてほしいところですね。
また、Macにはステレオミキサー機能がないようで、音を合成するにはいくつかソフトウェアを入れる必要があります。ご参考:
https://android.benigumo.com/20180228/soundflower-audio-midi/
https://techsupport.freshlive.tv/manual/obs_game/
https://aika-notebook.com/erugato-obs/
black hole
https://android.benigumo.com/20200125/soundflower-blackhole-obs/
ゲーム配信をやってみて
色々トラブル続きで大変でしたが、無事セッティングが完了しました。
ということで、Macbook Proの13インチモデル(排熱能力不足・16インチモデルへ乗り換えのため返品)と16インチモデルで実際にゲーム配信をやってみました。
設定はこんな感じ。1080pにもしてみたかったのですが、私が配信するmildomは1080pが推奨されていないので、720pで妥協。(youtube liveでやるときは1080pにするかな!)
結果としては、13インチだと長時間配信(場合によるけど1時間以上?)すると熱がこもり、どこかで一気に配信ができないほどにパフォーマンスダウン。
具体的にはkernel taskが暴走してメモリを全て消費しました。つまり、スペックそのものは足りているけれども排熱が不十分だったという印象でした。
そこで熱対策として扇風機を横からキーボードに当ててみました。効果はしっかりあったようで、4時間ほどの長時間のゲーム配信にも耐えることができていました。Macbook Proはそのアルミ材質それ自体も熱を逃す助けとしているようです。
一方で16インチモデルは、とりあえずこの設定であれば扇風機なしでも2時間の配信は大丈夫でした。やはり排熱性能は強化されていそうです。
とはいえそれなりに熱くはなるので、PCの負担軽減の意味でも扇風機はあると良いのかもしれません。
なので結論としては、13インチモデルでも配信はできるが、16インチモデルの方が配信クオリティやPCへの熱負荷など色々と安心である、というところでしょうか。
まとめ
結論としては、Macbook Proでもゲーム機のゲーム配信は可能で、特に排熱性能の上がっている16インチモデルであればより安定します。
CPUとかの性能は多分問題ないです。重要なのは排熱。
Macbook Pro16インチモデルとMac mini、iMacで比べるとどれが排熱性能に長けているのかは私もわかりませんが、排熱が優れているほどゲーム配信には適している、と言えそうです。
ところで今回はあくまでSwitchのゲームの配信の話でしたが、PC上でゲームをしながら配信となると負荷は更に増すのでMacbook Pro16インチでもキツそうかな…という感覚です(試した訳ではないのですが)。素直にWindowsのゲーミングPC、ノートでもゲーミングノートを買うのが無難かと思います。
以上、Macでのゲーム配信を検討している方・現在設定中の方の参考になれば幸いです。