グレイガ版とファルザー版、果たしてどちらが強いのか?正解のないこのテーマに対し、究極攻略に倣ってあえてバージョン比較考察をしてみます。
今回は通信対戦にテーマを絞り、バージョン毎のクロスや獣化、ギガクラスチップについてそれぞれ見ていきます。
当時の環境解説
当時は完全にグレイガ版1強の環境。特にスラッシュクロスのためうち軸、いわゆるキラビスラッシュ(実際にはスラッシュクロス→キラービースト)が1強の強さを持っており、次いで改造カードなし環境ではエレキビーストによる追尾エレキパルス連打戦法、いわゆるJパルスまたはビース㌧が流行っていました。
全国大会では、改造カードありルールでは出場者16人のうちファルザー版は私1人のみ、優勝したのは守りを固めて判定勝ちを狙う戦法のグレイガ版。改造カードなしルールでは、決勝戦でファルザー版が圧倒的強さでグレイガ版のビース㌧を完封し優勝となりました。
以降有志の対戦会やオフ会などでファルザー版のバグデスサンダー戦法、ココロバグ戦法、シュウセイバスター戦法が開拓され、今や完全にグレイガ版とファルザー版は拮抗、という流れになります。
クロス・獣化評価
概要
グレイガ版はためうちが扱いやすい!ファルザー版は特殊能力が嬉しい。
各バージョンで最も存在感を放っているのは、グレイガ版はスラッシュクロス、ファルザー版はダストクロスといえる。詳細はここでは割愛。
グレイガ版は全体的にためうちの射程が長かったり範囲が広くて扱いやすい。一方でファルザー版は変身に伴ってアビリティが付くものが多い。
結果として、ファルザー版は、チャージショット要員のアクアクロス、能力付与のトマホーク・テング・グランドといったようにどのクロスもそれなりに出番があるものの、グレイガ版はヒートクロスやチャージクロスの出番は少なくなりがち。
獣化について
獣化により、グレイガビーストにはスーパーアーマーが、ファルザービーストにはエアシューズとフロートシューズが付く。これがどちらが得かと言えば、ナビカスパーツの大きさを考えてもエアシューズのほうがお得。どちらが有効かは状況に依るものの、基本的にはエアシューズのほうが役立つと言えるだろう。ファルザー版は加えてグランドビーストになることでスーパーアーマーも付けることができる。
一方でビーストバスターはグレイガ版のほうがシンプルに高威力。参考値として、デスマッチで動けない相手に対しパネルが直るまでにビーストバスターで与えれるダメージはおよそ以下の通り。
グレイガビースト:約600
ファルザービースト(正面):約380
ファルザービースト(上下):約250
クロスビーストについて
グレイガ版は回避が難しいキラービーストの他、ヒートビースト、エレキビーストのAためうちも当てやすい。
対してファルザー版クロスビーストのAためうちはいずれも補助なしでは非常に当てにくい。しかしファルザー版クロスビーストのAためうちはいずれも威力が高く、相手をアンインストール+デスマッチなどで拘束した際にはすさまじいダメージを与えるようになる。
少ない下準備でも使いやすいグレイガ版、そのままでは使いにくいが準備を整えれば強力な力を発揮してくれるファルザー版といえる。
個別解説
ヒートクロス C
残念ながら見どころの少ないクロス。特殊能力は汎用性が低く、ためうちも並。4のファイアソウルのように変身時にクサムラを発生させたり、暗転する炎チップの威力も上昇したらもうちょっと強かったのかもしれない。
一応炎属性のクロスであり、ためうちもチャージクロスのものよりはわずかに当てやすいため、トマホーククロスをウッドボディの相手を攻撃するために変身することはありうる。
クロスビーストためうちのグレイトファイアはゴスペルのブレスを思い出すような広範囲攻撃。ドリームオーラを破壊できる威力という点でエレキビーストのビッグサンダーと差別化されている。使いやすいAためではあるものの、Aため狙いだとエリアが離れていても当てることができるキラービーストや、マヒやパネル破壊効果のあるエレキビーストのほうが優先されがち。
エレキクロス A
高威力・速いチャージ・射程無限と使い勝手の良いためうちが便利。
電気属性チップ威力+50も専用構築では強力で、エレキパルスの威力がいい感じに底上げされる。
無属性チップのAチャージでマヒ付与も、今のところあまり使われていないものの今後の研究次第で化けるかもしれない能力。
クロスビーストのビッグサンダーは広範囲を攻撃し、パネルにヒビを入れつつマヒも入れることができる。攻撃硬直のせいでマヒはあまり活かせないものの、相手にエアシューズが付いていなければ身動きの取れない相手にビーストバスターが刺さる。
スラッシュクロス S
エグゼ6におけるためうち最強クロス。エリアスチール1回で相手を完全に射程圏内に収め、威力も160と高い。またトマホーククロスと異なり発生も速いため見切りも困難。
ヘビーゲージと組み合わせれば、ほぼこのためうちだけで勝つこともできるほど。とはいえ既に大流行を経たため対策も意識されており、グランドマンやメテオナックルには注意が必要。突然のゴーレムパンチは諦めよう。
特殊能力のソード系チップ威力+50とソニックブームはあまり使われていないものの、ダブルドリームを飛ばせるとカッコイイ。
クロスビーストのAためのスラッシュエックスはフミコミクロスに似ており、正面は400ダメージと全クロスビーストで最も高いダメージを与えることができる。ただしそのままでは回避されやすいため当てるなら何かしらの下準備が必要。カーネルフォースでマヒしたところなどは狙い目。
キラークロス A
クロスすると相手の罠を解除すると究極攻略に書かれているがそんな能力はない。
エレキクロスほどではないがためうちの使い勝手が良く、発生が早く射程が無限であり、かつ対インビジ性能まで付いている。
カーソル系チップ威力+30はおまけ程度、活かすならマシンガンに乗せて。地味に暗転チップにも威力上昇が乗る。
相手HPに4があるときに無暗転無属性チップを当てるとHPバグを付与する能力は非常に地味で効果も薄いが、獣化してスーパーバルカンやカーネルフォースを使うと楽しい気持ちになれる。
クロスビーストのキラーテイルアローは追尾性能が高く回避が難しく、威力はドリームオーラを壊せる200超え、さらにカーソル系であるためクロスビーストが解除を苦手とするカワリミなどの罠を解除することもできる。グレイガ版で最も強力なクロスビーストと言える。
チャージクロス B
カスタムオープン枚数追加をなんとなく期待して序盤の様子見で変身することがある。
Aためによる炎属性チップ威力の上昇は上昇速度が遅すぎてまず使い物にならない。
ためうちの突進時には無敵状態になるため、バグデスサンダーを打ち消すために変身したり、少しでも時間を稼ぎたい時に変身することがある。
クロスビーストAためのチャージバイトは、発動時に相手の動きを止めてから獣型のエネルギーを飛ばす攻撃。発生まで少し時間がかかり見てからインビジブルで回避などもされやすい。優先的に狙うクロスビーストではないだろう。
アクアクロス A
ファルザー版では唯一チャージショットが直線軌道のクロスであり、弾速もチャージ速度も速い。また改造カードありのルールでは相手がヒートボディのことも多いので、連射の効く強力なためうちになることがある。氷パネルで滑らない効果もあるため、氷パネルに困った時に出番が来ることも。
水属性チップチャージ威力2倍は、ワイドショットが扱いやすい。トレインアローやアクアニードルもホワイトカプセルなどと合わせるとすさまじいダメージを生み出してくれる可能性がある。
クロスビーストAためのアクアスパイラルは、範囲が狭く威力も300。見どころがないように見えるものの、改造カードありに多いヒートボディに対してはよく刺さる。
トマホーククロス A
変身時にステータスガードが付与されるため、特に改造カードなしルールでは頼りになる変身。
Bためうちの範囲が広く、エリアスチール1回で相手を射程に捉えることができる。スラッシュクロスと比べるとチャージ時間が長かったり出が少し遅いものの、ヒット後に無敵が発生しないのは強み。エリア有利を取れそうであれば変身するのもあり。
木属性チップチャージはメガブーメランやローリングログが扱いやすい。
クロスビーストAためのウイングブーメランは発生が遅いこともあり相手に避けられやすいため、エリアを奪う、相手を動けなくするなどの下準備が必要になる。
テングクロス A
B左スイコミが便利で、まず変身するだけで相手のドリームオーラやバブルラップを問答無用で除去できるのが強み。位置調整としても便利で、スイコミで引き寄せてキラーマンを当てる、というような使い方もできる。
Bためうちのテングラケットは射程が短く当てにくいが、相手を後ろに追いやってエリアを奪ったりするなど位置調整でも活躍する。
付与されるエアシューズも嬉しいところ。
クロスビーストAためのテングストームはフルヒット時威力390とファルザー版クロスビーストの中でも最も高威力。ただしそのままではフルヒットは狙いにくく、更に硬直のため手裏剣を避けれないこともありカワリミは天敵であるため注意が必要。
グランドクロス A
ためうちの使い勝手の悪さはエグゼ6最低クラス。潜らずそのままドリルアームを出してくれてよかったんだよ...。
ブレイク系チップチャージの落石については開拓が待たれる。
スーパーアーマー付与は地味に嬉しいところ。
クロスビーストのドリルドライブは横直線状に飛んでいき、ファルザー版クロスビーストの中では最も当てやすい。威力も380と十分。
通常のクロスよりもクロスビースト向きのクロスであると言える。
ダストクロス SS
エグゼ6最強クロス。ファーストバリア+レギュラーフルカスタムで極めて安全にチップの入れ替えができるようになり、それによりバグシュウセイやアンインストールに依存した戦法を安定化することができる。
ためうちがブレイクなのも地味に強く、接近してくるスラッシュクロスを迎撃できる場面もある。
B左置物スイコミも、初期配置の障害物を除去する他、相手のオウエンカなどの除去にも役立つ。
クロスビーストAためのダストシューティンは威力も低く命中精度も悪い。強力な技とは言えないが、ファルザー版の他のクロスビーストよりは当たりやすいため、どうしてもという時には出番もあるかもしれない。パネルをヒビにする効果もあるので相手の足場を奪いたいときにも選択肢になる。
まとめと総評
クロス:チャージショット性能はグレイガ版の圧勝
クロス:能力はダストクロスを有するファルザー版の圧勝
獣化:ビーストバスターはグレイガ版のほうが強い
獣化:付与される能力はファルザー版のほうがお得
クロスビースト:グレイガ版は当てやすく、ファルザー版は当てにくいが高威力
一見引き分けだが...個人的な意見として、ダストクロスが強すぎるためそれを有するという点だけでもまず「ファルザー版が強い」というのが個人的な評価。アンインストールやバグシュウセイに依存した戦法を可能にするその影響力は計り知れない。
結論:カスタマイズ性でファルザー優勢!グレイガ版はためうちを活かしたい
ギガクラスチップ評価
個別解説
フォルテ B
エグゼ4から変わらぬ性能の安心と信頼のギガクラスチップ。攻撃範囲が広く、相手が穴の上にいたりエリアを詰めてきていたりすると当てれないものの、かなり当てやすいチップであることに間違いない。
ダブルポイントやアタック+30と組み合わせた必殺コンボにもぴったり。
ギガントフック C
せっかくブレイクが付いているのに接近してくるスラッシュの迎撃に使えないのが痛い。クリーンヒットでもダメージは480。位置取り関係なく420ダメージを与えるダブルビーストのほうが使い勝手が良いとさえ言えるかもしれない。
バグライズソード C
バグライズソード使うくらいならスラッシュクロスで良い、と言われがちなギガチップ。威力は200ながらため時間はダークロックマンのものよりは短い。
デルタレイエッジ A
場所さえ合えばランダム性なく780ものダメージを与えることができるギガクラスチップ。シリーズによってはAボタンを押すタイミングがシビアだったりするものの6はA連打でOK。テングクロスに当てることができればすさまじいダメージに。無理に3ヒットを狙わずとも2ヒットでもなかなかのダメージなのでチャンスだと思えばカットイン。実はけっこう強いチップだと思うのですがグレイガ版はグレイガとカーネルフォースが強い...。
カーネルフォース A+
6で新登場のギガクラスチップ。一見威力不足であるものの獣化することで手軽に威力を引き上げることができる。エリアに応じて威力が上がる性質も「エリアを奪ってスラッシュクロス」戦法を得意とするグレイガ版と相性が良く、エリアを奪って獣化するだけで最大900ダメージ+ビーストバスターのダメージを与えることができる。
唯一の無暗転ギガクラスであり奇襲性も高く、特にトマホーククロス以外ステータスガードのない改造カードなしルールでのカーネルフォースは強力。
グレイガ S
おそらくエグゼ6最強のギガクラスチップ。
当てやすい上に最大800のダメージ、ドリームオーラを貫通しながらダメージを与えることができ、足場も破壊。威力2倍で直撃すればそれだけでゲームを決めかねない。当てやすく超火力、シンプルにパワーが最強なギガクラスチップ。
フォルテアナザー B
ほぼ確実に命中する640ダメージは強力であるものの、初期穴の場所次第でほぼ腐ってしまうのが弱点。上下に初期穴が出現した場合、基本的に目の前の1マスにいるところを狙うことになる。
初期穴リスクを承知の上であれば、ファルザー版では高火力ギガクラスとして候補になる。
おそらくフォルテアナザーが最も強いのはGBA版にあったランダムバトル。
クロスディバイド B
素直過ぎる性能のクロスディバイド。ダメージ狙いであればファルザーやフォルテアナザーに軍配が上がる。あえて採用するならコード繋がりやソード系統でテングクロス対策になることを活かしたい。また、実はファルザー版ギガの中ではバグデスサンダーを除いてドリームオーラを剥がせる唯一のギガチップ。
メテオナックル A
接近してくるスラッシュクロスに当てることができたり、エリアを奪えていれば8ヒットを狙えることもある。パネル破壊効果も嬉しい。
バグデスサンダー A
ファルザー版の当てにくいためうちを追尾性の強いダークサンダーにするギガクラスチップ。専用構築も人気。
サイトバッチ B
シリーズを代表するロックマンの能力を極限まで引き出すプログラムが6でついにバトルチップ化。
ロックマンに多くの能力を付与する。特にアンインストールへの唯一の対抗札とも呼べる独自の強みを持っている。ファルザー版はダストシュートで素早くアンインストールを引いて相手の足場を奪う戦法やバグデスサンダーを得意としているため、エアシューズ復活やシールド付与ができるサイトバッチはファルザー版のミラーマッチに強いチップと言える。
ファルザー A
グレイガと比べると見劣りするものの、実は十分強力なチップ。グレイガと比べると、クリーンヒットの位置取りが難しい、ドリームオーラに完全に防がれてしまうという弱点こそあるものの、クリーンヒット時のダメージ期待値はグレイガを上回る。決してファルザーが弱いわけではない、ただグレイガが強すぎるのだ...。
総評
1枚で大きく戦況をひっくり返せるギガクラスチップについては、グレイガ版のほうが強いと結論付けてみる。
グレイガの強さが頭一つ抜けており、カーネルフォースも火力・とどめ性能共に高い。1枚で戦況をひっくり返しうる、切り札と呼ぶにふさわしい性能を持っている。
もちろんファルザーやメテオナックル、一つの戦法の軸として確立されている「バグデスサンダー」などファルザー版にも十分強力なチップが揃っている。強力なクロスの力を借りながらこれらのギガクラスチップの強みを引き出していきたい。
結論
ギガクラスはグレイガ版のほうが強い
クロス・獣化は、ファルザー版のダストクロスが強すぎる
→強すぎるダストクロスを有するファルザー版の勝ち
グレイガ版にも魅力的な点はあるものの、ダストクロスが強すぎるのでその点でファルザー版のほうが強い()、というのが私の考え。
ファルザー版のアンインストールに対抗できるサイトバッチが、グレイガ版にあるならまだしもそれを持っているのもファルザー版なのである(じゃあカーネルフォースと交換しようと言われたらそれはそれでグレイガ版は困るが)
ファルザー版の強さの要因がダストクロスにある一方、グレイガ版の強さはスラッシュクロスとギガクラスチップにある。特に攻撃力の高いギガクラスチップを有することと、バグシュウセイに依存しない戦法を使うことから、ココロバグ戦法と相性が良い傾向にあるのはグレイガ版と考えられる。堅実に試合を進めていくファルザーに対し、一発逆転の切り札を有するのがグレイガ版、と言える。
初心者におすすめなのは?
正直なところ好きな変身やギガクラスチップがあるほうを選べばよいというところであるものの、対戦面だけ見るなら個人的に初心者にはグレイガ版がおすすめです。
理由としてはクロスのためうちが扱いやすく、ギガクラスチップも強力であるため。上でファルザー版のほうが強いとは言ったものの、それはかなりテクニカルな使い方を含むため。公式大会の初期環境でグレイガ版が流行っていたように、最初の取っ掛かりとしてはグレイガ版が良いのではないかと思ってます。