ここのところ度々ヘッドセットについて迷っているのを見かけたり相談されることがあるので、自分がわかっている範囲の情報をまとめつつ考察しおすすめ品を選定してみました。
先に用途別おすすめ
ゲーム実況や配信のためにマイク音質が良いヘッドセットが欲しい!
・タイプ:開放型
・接続方式:有線(3.5mm)
・重さ:300g
・マイク指向性:ノイズキャンセリング(単一指向性)
「頭に取り付けるマイク」としてマイク目的でヘッドセットが欲しい場合があるかと思います。普通のマイクでなくヘッドセットマイクを使う利点は、ずばり自分とマイクとの距離を一定に保てるため音量が安定すること。
この実況・配信用途であれば、マイク音質に定評あるゼンハイザーのヘッドセットがオススメです。ここでは私が使ってるPC360の後継機であるGAME ONEを紹介。
開放型であるため付けながらでも周囲の音が聴こえるのは便利で、ゲーム音は普通に画面から出してマイクとしてのみヘッドセットを使うこともできます。
同じくゼンハイザーの開放型であるGSP500というヘッドセットもありますが、そちらはマイク指向性が双指向性、重さが363gと重めという違いがあります。
ここではマイク性能を重視して有線のモデルを勧めましたが、有線は手などを引っ掛けてノイズを発生させてしまったり手元が煩わしくなるデメリットもあるので、無線で高音質なヘッドセットがあったらなあとも思います。
個人的には無線で開放型でゼンハイザー製のヘッドセットが欲しいんですがまだそういう商品はないみたいです...
ゲーム機(Switch, PS4,5)とPCやスマホに同時に繋いでゲーム音聴きつつボイスチャットしたい!
一番良さそうなのはロジクールのG933sです。複数機器と同時接続できるヘッドセットは他にもありますが、G933sはワイヤレスがUSBレシーバー形式のため音の遅延がほぼありません。
もしスマホ+Switchライトや携帯モードの場合はUSBレシーバー形式よりBluetooth接続のほうが便利だと思うのでCORSAIRのHS70BTなど良いと思います。ただしSwitchとBluetoothで繋ぐと遅延が発生すると思われるので、Switchと有線、スマホとBluetoothで繋ぐのがいいと思います。
また軽さを重視するならH3 Hybridもありです。マイクが双指向性になってしまうため正面側の音を拾ってしまいますが、それを許容できるなら。
ここで紹介したのは全て密閉型になります。開放型で複数機器同時接続可能なヘッドセットもぜひとも欲しいところですが、現在ながら2021/9現在はそのようなヘッドセットは無いようです;
音で相手と差をつけたいゲーム集中用
(FPSをやらないのであまり詳しくないです...話半分に)
音で相手の位置がわかる、というような定位感は各製品それぞれアピールしており、ジャンル毎に得手不得手があるようなので極めたいゲームに合っているかを見ていくことになるかと思います。7.1chサラウンドが付いているのが最強かと思いきや、そうでないヘッドセットでも評価の高いものがあったりします。
遅延の少なさとして有線が最有力ですが、2.4GHzのレシーバー方式も有線とほぼ変わらない低遅延だと言われているので選択肢に入るかと思います。
また密閉型のほうが没入感はありそうですが、長時間プレイする想定であれば開放型のほうが蒸れにくく装着感が良いかもしれません。
ここでは開放型で快適に使えるGAME ONEと、評判の良いHyperX Cloud Revolver +7.1を紹介しておきます。
機能よりデザインに拘ってみたい!
密閉型・有線で良く、マイクもボイスチャットができれば良いくらいであればデザインで選んでしまってもいいと思います。ここではピカチュウのゲーミングヘッドセットを紹介。
ヘッドセット選びの考慮事項
密閉型 or 開放型
密閉型は着用すると周囲の音がほとんど聞こえなくなり、またヘッドセットの音も外へもれないタイプ。
一方で開放型はヘッドセットを付けたまま周囲の音も聞こえるタイプです。開放型は密閉型と比べて蒸れにくいというメリットもあります。
それぞれの用途で密閉型、開放型どちらが良いか検討することになると思います。が、開放型のヘッドセットは種類が少ないです。
マイクについて
マイクの指向性
基本的には「単一指向性」のものがおすすめ。手元の音やモニターから出る音は拾わずに自分の声だけを拾ってくれます。
他には「全指向性」(音を無差別に拾うもの)、「双指向性」(自分と正面の音を拾うもの)などがあります。
マイクの音質
マイクの音質はなかなか定量的に表せず難しいですが、それなりに良し悪しというものがあります。動画配信やゲーム配信に使うものであればできるだけ音質の良いものを使いたいところ。
youtubeに上がっているレビュー動画でマイク音質テストをしているものもあるので、参考にしてみるといいかもしれません。
ゼンハイザー(EPOS)のヘッドセットはマイク音質に定評があり、私も愛用しているのでマイク性能を重視するならゼンハイザー(EPOS)のヘッドセットは個人的におすすめです。
接続方式について
有線
安心と信頼の有線。無線にしたい理由が特になければ有線のほうがトラブルは少ないかと思います。また有線ヘッドセットのほうが傾向として音が良かったり値段が安かったり軽かったりします。
無線
無線には大きく分けてUSBレシーバーを使ったものとBluetoothを使ったものに分かれます。最近Nintendo SwitchがBluetoothオーディオに対応したことで話題となりました。
USBレシーバー形式のものは基本的に遅延が少なめです。対してBluetoothは遅延が大きいものの、ある程度遅延を抑える方法があります。以下に詳細。
Bluetooth接続(Switch, PS4,5, スマホなど)について
Bluetoothの遅延を減らしたければ、aptX LL対応のレシーバーとヘッドセット
Bluetoothは通常遅延が大きいですが、aptX-LLという規格に対応したレシーバーと機器の組み合わせであれば遅延を最小限に抑えることができます。
(aptX LLなどBluetoothのコーデック規格について詳しくはこちらが参考になります。)
Bluetoothイヤホンの「aptX LL」コーデックとは?【高音質で低遅延! 】 | radius|ラディウス株式会社 オーディオ・デジタル音響機器・Lightning製品メーカー
ということでBluetoothの低遅延を求めるならaptx-LL対応のヘッドセットにしたいですが、残念ながら2021/9時点ではaptx-LL対応のゲーミングヘッドセットはない模様。イヤホンやヘッドホンであればそこそこ種類があるものの、マイク付きのヘッドセットとなるとまだ主要なものはほぼない模様です。
ただaptX-LLより1段低遅延性能の劣るaptX対応なら対応しているものがあるのでそれだけ下に貼っておきます。
ヘッドセットであることには拘らないぜ!音が聴ければいいぜ!という方はaptX-LLに対応しているこのあたりが候補になりそうです。
aptX-LL対応トランスミッターはこのあたりでしょうか。ドックに付けて使うことも想定されたもののようなのでTVモードでも安心です。
ちなみにどうやら2021/9現在スマホでapt-X LLに対応しているスマホもなく、スマホで低遅延を実現するためにもこういったトランスミッターは必要になるので、その意味でもこれは買い得かもしれません。
SwitchにBluetoothヘッドセットを繋ぎたい場合には、下の記事がとても参考になるかと思います。
今後Switch向けに常時ゲームモードのBluetoothヘッドセットとかも出てくるかもしれませんね。
良さそうな製品、タイプ別
開放型・ワイヤレス
・タイプ:開放型(密閉型に換装可)
・接続方式:無線
・重さ:370g
・マイク指向性:単一指向性
開放型ワイヤレスは今の所これだけだと思います。値段も高いだけあって評判も良く、特に無線ヘッドセットだと面倒な充電がステーションに置くだけで充電できることが評価されていたりします。
開放型・有線
・タイプ:開放型
・接続方式:有線(3.5mm)
・重さ:300g
・マイク指向性:ノイズキャンセリング(単一指向性)
開放型ならこれオススメです(他にほぼ選択肢がない...)。私が使ってるPC360の後継機ということもあり自信を持って勧めることができます。
同じくゼンハイザーの開放型であるGSP500との違いはマイクの指向性と重さ。指向性はGSP500はマイクが双指向型であることに対しこちらはノイズキャンセリングと呼ばれる単一指向性です。また重さもGSP500が363gと重めであることに対しGAME ONEは300gと標準的です。これらの理由から個人的にはGAME ONEのほうがオススメです。
密閉型・有線
密閉・有線のものはいくらでもあるので、色々探してみるといいかもしれません。
有線無線両用型に接続の自由さでは劣りますが、その分値段や安かったり全体的なクオリティが高かったりするので無線に拘らなければ検討に値します。
ここでは信頼のゼンハイザーの中でもお手頃で買えるGSP301と、以前店頭で試着したときにものすごく付け心地が良かったHyperX Cloud Revolver Sを紹介しておきます。
密閉型・無線
密閉・無線タイプはデザインがカッコいいロジクールのG733と、信頼のゼンハイザーのGSP370を紹介しておきます。どちらも要所を押さえつつ一般的なワイヤレスヘッドセットと比べて軽めなのが特徴的です。
密閉型・有線無線同時使用可能
いずれも有線と無線同時接続することができる機種です。
一番良さそうなのはロジクールのG933s。G933sはワイヤレスがUSBレシーバー形式のため音の遅延がほぼありません。
もしスマホ+Switchライトや携帯モードの場合はUSBレシーバー形式よりBluetooth接続のほうが便利だと思うのでCORSAIRのHS70BTなど良いと思います。ただしSwitchとBluetoothで繋ぐと遅延が発生すると思われるので、Switchとは有線、スマホとはBluetoothで繋ぐのがいいと思います。
また軽さを重視するならH3 Hybridもありです。マイクが双指向性になってしまうため正面側の音を拾ってしまいますが、それを許容できるなら。
また執筆時点では詳細が発表されていませんが、EPOSのH3Pro Hybridが発売することも決まっており、「よりラグが小さい」と言われていることからapt-Xなどの規格に対応している可能性もあります。
ヘッドセットスタンド
ヘッドセットスタンドがあると収納も楽だったりテンションも上がります。ただのスタンドでもいいですし、ゲーミングらしく光ったりUSBハブになるものもあります。
Havitのスタンドはなかなかコスパ良いのではないでしょうか。Razerなど主要なメーカーからも出てますが8000円ほどするイメージです。
ということでヘッドセットに関する情報をまとめてみました。やや伝聞も多い情報で恐縮ですが少しでも参考になれば幸いです。