SVの新技の1つ、ハバネロエキス。スコヴィランだけが覚える技で、その効果は「相手の攻撃を2段階上げ、防御を2段階下げる」というもの。どう料理すべきかなかなか悩ましい技ですが、なんとか使いこなしてみたいと思い作ってみました。
【ハバネロエキス活用例】
ハバネロエキスの活用法として浮かんだのは以下
・イカサマと合わせて使うことで、相手に通常使用時の4倍のダメージを与える
・相手にエキスをかけ、ものまねハーブで攻撃を上げることで、通常攻撃時の4倍のダメージを相手に与える
・特性クリアボディの味方に使うことで、デメリットなく攻撃を2段階上昇させる
このあたりを活かせるように、そしてそれぞれの使用感を確かめるように組んでみました。
【個別解説】
スコヴィラン
おくびょう@こだわりスカーフ テラスタイプ:フェアリー 145-*-113-136-86-130 (36-*-220-60-4-188)
かえんほうしゃ、くさむすび、テラバースト、ハバネロエキス
このパーティの軸となるポケモン。まず先手でハバネロエキスをかけないことには始まらないので、こだわりスカーフを持たせることにしました。特性はようりょくそ。これにより相手においかぜをされても多くの相手を抜くことができ、例えば追い風サーフゴーなんかにも対抗できるようになります。
技はハバネロエキスは確定とし、安定性重視のかえんほうしゃ、ヘイラッシャへの打点を考えてくさむすび、最後はドラゴンへの奇襲用にテラバーストにしました。
努力値は、相手のハチマキカイリューのしんそくで倒されたりすると嫌なので多めに物理耐久に回しました。特殊耐久よりは特攻のほうが重要であると考え、HPではなく防御に多くの努力値を回し、浮いた分をとくこうに回しています。今回はとくこうの不足を感じるような場面もありませんでした。素早さは最速125族=準速ドラパルト+1。
テラスタイプは、テラバーストが炎と草を両方半減するドラゴンへの打点となることを意識し、サザンドラへの奇襲を考えてフェアリーに。ただ今回は使い所がありませんでした。
なかなか良い活躍をしてくれるポケモンでした。
ドラパルト
いじっぱり@ものまねハーブ テラスタイプ:ゴースト 164-189-95-*-95-194 (4-252-0-*-0-252)
ドラゴンアロー、テラバースト、みがわり、まもる
ものまねハーブ+ハバネロエキスのコンボを活かすポケモンとしてドラパルトを採用。相手にハバネロエキスをかけて防御を下げながらものまねハーブの効果で攻撃力を上げることができ、そのドラゴンアローは1発目で狙いの相手を倒し、もう1発でもう1匹の相手を大きく削ってくれます。ドラゴンアローは相手のまもるやフェアリーを自動で避けてくれることもありかなり使いやすい技です。
テラスタルははがねのほうがいいかと思いつつも、ハバネロものまねコンボを使うならテラバーストの一貫性が高いゴーストでもよいかと思い、ゴーストに。耐性逆転ができず苦しい場面もあったものの、鋼テラバーストを読んだ相手の炎テラスタルニンフィアにゴーストテラバーストが刺さる場面もあったので、どちらがいいのかはまだ何とも言えず。
コータス
おだやか@オボンのみ テラスタイプ:ほのお 177-81-160-106-134-25 (252-0-0-4-252-0)
ねっぷう、あくび、てだすけ、まもる
最初はメガネコータスにしてトリックルーム要素も入れようかと思ったのですが、そうするとハバネロエキスの動きと全くシナジーがないため、それよりは今作で習得したてだすけなども活用してサポート寄りにしたほうが良いと考えこの型にしました。
技は無難な削りができるねっぷう、おそい素早さでも味方のサポートができるてだすけ、相手を牽制・無力化するあくびと、あくびと相性の良いまもるを持たせました。
あくびはかなり有用な技だったのですが、パーティにこだわり持ちやまもるがないポケモンが多いので十分に活かすことができなかったように感じました。
努力値は、どちらかというと相手の攻撃を耐えてあくびを入れることが重要になりそうだと考えたため、とくぼうに特化しています。元々高い物理耐久のおかげで、ぼうぎょには振らなくてもヘイラッシャのウェーブタックルまでは耐えることができます。
スコヴィランのサポートとして、そしておいやぜやトリックルームと戦えるポケモンとして、良い活躍をしてくれるポケモンでした。
マスカーニャ
ようき@こだわりハチマキ テラスタイプ:くさ 152-155-108-*-91-180 (4-196-140-*-4-164)
トリックフラワー、イカサマ、かわらわり、ふいうち
イカサマを使えて、かつヘイラッシャに強いポケモンとしての採用。カイリューを意識し、素早さと攻撃をそこそこ物理耐久に回しています。
ハバネロエキスをかけた状態でのハチマキイカサマは半減の特殊型をも倒しうるすさまじいダメージを与えるためぜひとも試してみたかったのですが、実際にハチマキイカサマするような場面はなく少々微妙でした。
技は、対ドドゲザンが重いと感じたのでかわらわりを持たせています。
ハチマキの動かしにくさや、へんげんじざいで耐性が消えることの使いにくさもあったので、命の珠などにし、技スペは苦しいですがまもるも持たせて小回りの効くようにしてもよかったのかもしれません。
タギングル
ようき@きあいのタスキ テラスタイプ:どく 139-147-85-*-92-178 (4-252-0-*-0-252)
ダストシュート、イカサマ、すてぜりふ、いばる
イカサマをいい感じに使えて攻撃もサポートもできるポケモンを探していたところ目についたのがタギングル。ハバネロエキスとの組み合わせで攻めにも転じることができます。他のいたずらごころ勢と比べると高い素早さが特徴で、自身も攻撃に参加できることが特徴であるように感じました。
環境にイエッサンが多かったことや、あまり受け回せるパーティではなかったこともあり、補助技はどちらも使う場面がありませんでした。いばるは相手にいばってイカサマの威力を上げる他、相手にいばってものまねハーブ持ちの攻撃を上げる、ということを考えていました。すてぜりふとどちらかはまもるでもよかったかもしれません。
ダストシュートをちゃんと当てるえらいやつでした。
水ロトム
ひかえめ@こだわりメガネ テラスタイプ:こおり 157-*-127-172-128-106 (252-*-0-252-4-0)
10まんボルト、ハイドロポンプ、ボルトチェンジ、テラバースト
対ヘイラッシャ気になるなあとか、中速で耐久も火力もあるポケモンも欲しいよなあと考えてる途中で思考停止で入れたメガネ水ロトム。
悪くはなかったのですがあまり積極的な理由で選出はしていなかったので、もっと練れそうな枠です。繰り出しがしやすいようにとつげきチョッキを持たせてもよかったのかもしれません。
【振り返り】
スコヴィラン+ドラパルト+コータスの対応範囲が思いの外広く、ほとんどはこの3体+誰か1匹という組み合わせでの選出でした。
困った時にパワーで解決できるようハチマキやメガネ持ちのポケモンを入れてみたのですが、少し過剰だったかもしれません。あくびを採用していることや対追い風やトリックルームでは基本許して対応するスタイルなので、まもれるポケモンがもう少しいても良かったのかなと思います。
スコヴィランが交代したい場面もそこそこあったので、もうちょっと交代がしやすい構成にしても良かったのかもしれません。またコンボが決まって攻撃が上がったドラパルトは非常に強力なので、後発でドラパルトをサポートできるこのゆびとまれ持ちのポケモンがいてもよかったのかもしれません。
また、ハバネロエキス+イカサマというコンボは面白いと思ったのですが、実際に使う場面はありませんでした。やってることはあくまで2匹で1匹を倒す動きでありあまりアドバンテージがないため、それなら味方にエキスをかけて攻撃を上げて倒す、のほうが攻撃上昇が残る分アドバンテージになるということになります。ただハバネロエキス+イカサマは普通にイカサマを使うより4倍のダメージを与えれるのが特徴であるため、それが有効に働く環境かどうかを検討できるとより良いパーティ編成ができたのかなと思いました。